昌子の小さな美術館日記

2024.5.4(土)

 一関市博物館から、企画展「菅原清蔵の民藝コレクションに見る植物意匠」展のご案内を板いただきました。

 博物館が所蔵する一関の文化人菅原清蔵が所蔵するコレクションから、名もなき職人たちが作った馬衣(うまぎぬ)、秀衡椀、花巻人形、ばんどり、菓子木型、提灯等の品々が展示されているそうです。

 会期は4月27日(土)から6月9日(日)までですので、民衆の工芸品を見にどうぞお出かけください。

2024.3.20(水)

 せんまや街角資料館で開催されている「白石隆一」展が本日で終了します。

 写真は3月13日の岩手日日新聞に掲載された展覧会を紹介した記事です。記事の影響等もあり、1,000人を超える方々が見にきたそうです。魚の画家と呼ばれたとおり、よく出掛けては描いた地である気仙沼から多くの方が来られたそうです。

 当美術館も共催した甲斐がありました。機会があればまた展覧会を開催していただいて、作品を貸し出したいと思います。

2024.2.4(日)

 2月11日(日)から3月20日(水)まで「せんまや街角資料館」で「白石隆一」展が開催されます。

 生誕120年を記念して、個人所有の、しかも今まで未展示の諸作品を展示します。ことに油彩画「堀切の菖蒲」は、昭和10年の作品で、これまで戦前の作品はほとんど戦災で焼けてしまい、残っていないと言われていた中の1点で、実に貴重な油彩画です。これを見逃す手はありません。

 当美術館からも所蔵作品5点を貸し出しており、先日その展示を手伝ってきました。展示場が狭い分、全部で20点以上の作品を一堂に展示した様は誠に圧巻でした。

 

2024.1.13(土)

 新年早々、能登半島の大地震や羽田空港の飛行機衝突炎上事故等の悲惨な出来事が起こり、お屠蘇気分が吹き飛んだばかりのところに、当美術館にとってとても悲しいニュースが入ってきました。

 当美術館は齋藤繁氏の作品顕彰を主目的で開設しましたが、その齋藤氏が昨年の10月5日に亡くなられていたことがわかりました。ここにそのご冥福をお祈りしますとともに、生前に故人から多くのご交誼、ご支援を賜りましたことに対し、深く感謝申し上げます。

 そこで、本年度の展示は、個人の画業を偲び、優れた数多の作品を顕彰したく、年間を通して、何期かに分けて「齋藤繁水彩画遺作展」を開催する予定です。

 齋藤繁先生、どうか安らかにお眠りください。

 

2023.12.9(土)

 千厩地区まちづくり協議会が主催する「せんまやイルミネーション2023」が始まりました。今日の午後4時30分から点灯式が行われ、その際に千厩市民センター主催講座「館山唱歌音楽学校」受講生により(館長もその一人)で「星の世界」と「翼をください」の2曲を合唱しました。その後には藤沢町の団体「サンイチ三味線」のスコップ三味線による5曲の歌と演奏が行われました。

 4年目になる今年のイルミネーションの出来栄えも素晴らしく、幻想的な雰囲気を醸し出していました。

 来年の1月14日まで点灯しますので、ぜひご覧ください。

2023.10.15(日)

 本日午前10時から、酒の蔵東蔵交流施設で、旧千厩町所在の「千厩ゴールド合唱団」、「清田小PTAコーラス」、「さーくる」3団体による「歌声交流会とうたのつどい」が開かれました。

 館長も千厩ゴールド合唱団の一員として歌ってきましたが、格別宣伝もしない割に、口コミだけで聴きにきてくれた方々には本当に感謝しかありません。

 最初に3団体によるコーラス発表の後、様々なリクエスト曲を入場者全員で歌いましたが、まるで若かりし頃の歌声喫茶にいるようで、いやぁー、本当に楽しかったぁー!

 歌集の作成や会場設営、進行に携わっていただいた「さーくる」の皆様、ありがとうございました。

 

2023.9.9(土)

 一関市博物館より「福井良之介」展のご案内をいただきました。

 前期は孔版画を中心とした展示で、9月30日から10月29日まで、後期は油彩画を中心とした展示で、11月1日から11月26日までとなっています。

 福井の生誕100年を記念した本展では、一関時代の貴重な初期作品や、世界的に認められた孔版画、人気を博した油彩画等を、前期と後期で大幅に作品を入れ替えての展示ということですので、福井芸術の世界を十分御堪能できると思いますので、どうぞお出かけください。

2023.7.9(日)

 最後の東磐井サマーコンサートが大東コミュニティセンター「蓬莱ホール」で開催されました。

 このコンサートは1981年8月に第1回が開催され、その後各町村持ち回りで、毎年旧東磐井郡内のコーラスグループが発表してきました、しかし、各団体の高齢化等により今回の40回目で最後となりました。

 館長もあるコーラス団体の一員として歌ってきましたが、最後の4曲目の最後の最後で失敗してしまいました。

 悔しくて夜も眠れなかったのですが、良い思い出、良い経験になりました。

 

2023.6.25(日)

 ローカルな話で恐縮ですが、一関市内にある老舗のさとう屋楽器店が六月末で閉店する旨を新聞記事で知りました。この店は、かつて一関発祥のフォークグループ「NSP」を世に売り出したことでも知られています。

 実は当ホームページの「余分な展示品」欄にも書いていますが、写真のLPレコード(カラヤン指揮のベルリンフィル演奏の「運命」と「未完成」各交響曲)は、館長が中学生の時に一関まで歩いて買いに行ったものですが、その時に買った店が佐藤屋楽器店だったのです。

 これでまたひとつ、想い出の場所が消えていくかと思うと、寂しい限りです。

 

 2023.4.9(日)

 毎年この場所から同じアングルで野球場に植えられた桜並木を撮っています。

 昨年は4月16日に撮影しましたので、今年は昨年より約1週間早く満開になったということでしょう。

 今年もこの風景を見ることができて、何よりでした。

 

2023.2.28(火)

 当美術館の常設展示作家さんである八重樫理彦氏の個展「はみだすものたち」が2月6日から2月11日まで盛岡市上ノ橋町「Gaiiery 彩園子」で開催されました。

 作品は従前の画風とは全く異なり、新たな境地を開拓したようです。

 今後が楽しみです。

2023.1.23(月)

 2月11日(土)から3月19日(日)までせんまや街角資料館で「郷土の版画家 舞田文雄・横田康平展」が開催されます。

 開館時間は9:00から16:30までで、入館料は無料です。なお、毎週月曜日(祝日の場合は翌日)と毎月最終金曜日は休休館となっています。駐車場はすぐ近くの千厩図書館駐車場を利用してくださいのとのことです。

 この展覧会には当美術館が収蔵している舞田作品8展を貸出します。

 同期間中に「酒の蔵交流施設で「せんまやひなまつり」が開催されますので、併せてご覧ください。

2023.1.21(土)

 当美術館のホームページ「千厩の作家」欄で紹介しています彫刻家「金野照生」氏の作品「草笛」です。

 愛犬と散歩中に雪をかぶった子供達の姿が美しかったので写真に収めました。

 どうですか、「子供は風の子」の雰囲気が出ていませんか?

2023.元旦

 新年あけましておめでとうございます。

 本年も当美術館をよろしくお引き立てお願い申し上げます。

 さて、昨年は新しい収蔵作品を展示しましたが、いまだに一度も展示できていない旧蔵作品が今なお多数あります。

 なにしろ展示するについてはかなりの体力がいるため、なかなかままならない状態ですが、できるだけご覧いただきたいと思っています。老骨に鞭打って努力する所存にござりますれば、隅から隅までずず、ずいーと御願い奉ります(歌舞伎の口上調で)

2022.11.3(木)

 紅葉を見に大東町内野地区に行ってきました。

 写真は下内野地区にある「滑岩渓流」です。

 つくづく思うのですが、何も知名度の高い紅葉の名所に行かなくても、この地域のまわりで十分満足できる箇所がいくらでもあるということです。

 ただその素晴らしさに地域の人々がほとんど気づいていないだけのことなのです。いや、気づいてはいるのだけれど、それを外部に発信することなく、満足しているということかもしれません。

 だからこそ、これらの景観が今まで守られてきたのかもしれません。

2022.10.11(火)

 大ヒットした映画「シン・ゴジラ」と人気アニメ「新世紀エバンゲリオン」との夢の合作を実現させたアルバム

 「シン・ゴジラ対エバンゲリオン交響楽」

を大音量で聞いているかのような、壮大な夕焼け空でした。

2022.10.10(月)

 このホームページでも紹介している千厩出身の画家「熊谷登久平 生誕120年展」が、千厩さけの蔵交流施設東蔵で開催されていましたので、見に行ってきました。

 1901年に千厩で生まれ、1921年に画家を目指して上京し、67歳で亡くなるまで、独立美術協会会員として中央で活躍されました。

 昨年は生誕120年にあたり、東京都台東区の池端画廊で「野獣派昭和モダン熊谷登久平展」が開催され、好評を博したとのことです。

 今回の展覧会ではどの絵もとても見応えがありましたが、特に「空、夕雲」(1943年作 P20 第13回独立展出品)と「千厩駅」(1923年作?)が強く印象に残りました。

2022.9.21(水)

 一関市博物館より、博物館開館25周年記念企画展「皇室と日本美 宮内庁三の丸尚蔵館収蔵品と岩手」展のお知らせをいただきました。

 宮内庁三の丸尚蔵館の収蔵品を岩手県でまとまった形で公開するのは初めてtのことで、大変楽しみな企画展だと思います。

 展示は前期と後期に分かれ、前期は10月1日から30日まで、後期は11月2日から27日までとなっています。

 どうぞお出かけください。

2022.6.30(木)

 今朝の新聞に、令和5年末に棟方志功記念館が閉館するとの記事が載っていました。

 記事によると、今般の新型コロナにより、来館者が大きく落ち込んだことから、閉館し、収蔵作品を青森県立美術館に移し、展示室をリニューアルして6年春にオープン展示するとのことでした。

 県立美術館がオープンした際、そこにも棟方作品の展示室があったことから、なぜ市内に2ヶ所展示場所があるのかとの意見もありました。それが今般解消されることになります。

 写真は館長がその棟方志功記念館から譲り受けた企画展のポスターの1枚ですが、こうなると貴重な資料(13枚)となることから、末長く保存していきたいと思っています。

 

2022.4.2(土)

 奥州市前沢区にある「牛の博物館」に行ってきました。

 別に牛に興味があったわけではなく、前沢ゆかりの五味清吉、水沢区黒石出身の佐々木清治郎、千厩の白石隆一、五味に絵を習った鈴木龍夫の絵画を展示した郷土の企画展「胆江の近代画家たち」を見たかったからです。

 どれも素晴らしかったのですが、特に肖像画に見応えがありました。

 会期は4月10日(日)まで。

2022.3.21(月)

 当美術館で常設展示しています八重樫理彦氏から、北上市駅前にあります「詢子美術館」での3月19日から4月23日までの「八重樫理彦展」開催のご案内をいただきました。

 北上での個展開催は10年ぶりとのことです。東和町の「萬鉄五郎記念美術館」隣接の八丁土蔵ギャラリーでの個展には冬だったために見に行けませんでしたが、雪も溶けたので、今回はなんとしても伺いたいと思います。

 

2022.3.11(金)

 大東町興田市民センターで、遠野市宮守町達曽部

の国道396号線沿いでジンギスカン料理を営む米田庸一氏の鉛筆画展が開催されているので見に行ってきました。

 見てびっくり!驚嘆すべき描写力です。展示作品は18点ですが、どれも白黒写真と見まごうばかりの作品の数々です。

 今回の企画を担当された方からお話を伺ったところによれば、米田さんは今から10年ほど前から独学で描き始め、これまで数々の賞を受賞されたとのことです。ジンギスカンの店舗の2階はギャラリーになっていて、そこに多数の作品が展示されているとのことですので、ぜひ行ってみたいと思います。

2022.2.20(日)

 当千厩の「せんまや街角資料館」で、2月15日(火)から3月27日(日)まで、「旧千厩小学校児童の粘土細工と郷土の画家」展を開催しています。

 美術教育の一環として、昭和24年頃から始まった楽焼作品と、郷土の画家が四季を描いた油彩画、水墨画、陶芸作品、水彩画、木版画の12作品が展示されています。

 当美術館からも、岩手版画会の草分け的存在である舞田文雄氏(千厩町生まれ)の木版画を貸し出しています。

 どうぞご覧ください。

2022.1.22(土)

 漫画家の水島新司氏が、去る1月10日に逝去されました。

 昭和48年から連載の長編野球漫画の「あぶさん」は、昭和49年から愛読し始めました。「ドカベン」や」野球狂の詩」も楽しみました。

 写真は水島氏が漫画家デビューした大阪の日の丸文庫の貸本誌「影」の36巻の目次です。当美術館が所蔵するこの本の中に、水島氏の作品「逃亡者」が掲載されています。この作品は後々の野球漫画とは似ても似つかない特異な作品です。

 心よりご冥福をお祈りします。

2022.1.5(火)

 このホームページの「千厩の作家」コーナーで紹介しています作家の「星亮一」氏が昨年の12月31日、急性心筋梗塞で死去されました。86歳。

 岩手日日新聞の記事によると、「文学による心のまちおこしをテーマに活動する一関市の市民団体「一関・文学の蔵」の特別会員でもあり、09年2月の岩手日日文化賞贈呈式で記念講演会の講師を務めたほか、同年4から9月に岩手日日で日曜エッセー「幕末市を歩く」を全25回連載した。」とあります。

 心よりご冥福をお祈り申し上げます。

2021.12.21(火)

 ユーチューブで神田伯山の講談「中村仲蔵」を見ました。

 というのは、今月にBSNHK3で中村勘九郎主演の2週連続のドラマ「中村仲蔵」を見て感動したからです。

 さすがは神田伯山、その芸に聞き惚れ、不覚にも涙してしまいました。ここ何j十年も涙なんぞ流したことがなかったのに!

2021.12.8(水)

 12月5日に紹介した篁牛人(たかむらぎゅうじん)を、7日のBS日テレ午後8時から「ぶらぶら美術」でも紹介していました。

 内容はNHKの方に一日の長がありましたが、それでも篁牛人という作家を知らない方には十分興味を持ってもらえたものと思います。

 生意気ではありますが、この作家は今後永遠に日本画壇に残る存在になるものと思います。

2021.12.5(日)

 とんでもない画家が発掘されたものです。

 今日テレビで放映されたNHK日曜美術館「発掘!孤高の水墨画家篁牛人」(写真参照)を見て、その絵に圧倒されました。久々に魂を揺さぶられました。

 1984年に82歳で没するのですが、なぜこんなすごい画家のことが今まで富山県以外全く知られていなかったのか、不思議でなりません。

 どうしても作品を見たいので、コロナ禍が治ったら富山市の邸宅跡地に建つ富山市篁牛人記念美術館に出向こうと思っています。

 しかし、この放映をきっかけに今後画集や評伝が続々と出版される等「篁牛人フィーバー」が起こること間違いないでしょう。

2021.12.1(水)

 当美術館の常設展示作家の一人である八重樫理彦

氏(経歴等は当ホームページの常設コーナーの記述を参照)から個展開催のご案内をいただきました。

日時 12月11日(土)から令和4年2月23日(水)

時間 午前9時から午後4時30分(入場無料)

場所 萬鉄五郎記念美術館「八丁土蔵ギャラリー」

休肝日 月曜休館(祝日の場合その翌日)、年末年 始(12月29日〜1月3日)

 どうぞお出かけください。

2021.10.31(日)

 劇画家の白土三平氏が10月8日逝去されました。享年89歳。

 同氏は昭和39年漫画誌「月刊漫画ガロ」(青林堂)創刊に参加し、ライフワークとなる「カムイ伝」を連載するために資金まで用意したとのことです。

 館長は学生時代、劇画に馴染めずにほとんど白土作品は読んでいませんし、作品もつげ義春氏や矢口高雄氏の作品しか収集していません。それでも「ガロ」編集長の故長井勝一氏の記念館(宮城県塩竈市)は訪れています。

 当美術館には、その「ガロ」5冊を常時配架しています。写真はその中の1冊です。

2021.9.30(木)

 去る9月24日、「ゴルゴ13」等を手がけた漫画たの「さいとうたかお」氏がお亡くなりになりました。享年84歳でした。ここに謹んでご冥福をお祈りいたします。

 当美術館では、そのさいとう氏の貸本漫画を3冊収蔵しています。

 1冊目は写真の「刑事「デカ」に連載の「お!あんちゃんといっしょ」(東京トップ社発行)、2冊目は「黒影」に掲載の「のれん」(1960.5作品、三洋社発行)、3冊目は「影」に掲載の「誌上リサイタル」(1959.10発売、光映社発行)です。

 これらの作品は、まさに「劇画」というジャンルを確立したさいとう氏及びさいとうプロダクションならではの、荒々しい初期のタッチで描かれており、氏の作品を語る上で見逃すことのできないものばかりです。どうぞご覧ください。

2021.9.21(火)

 一関市立博物館で9月18日から「棟方志功展」が始まったことから、当美術館でも同日から「棟方志功記念館制作のポスター展」を開催しています。

 詳しくはこのホームページの「企画展」をご覧ください。

 当美術館でも入手後初めて展示するもので、なかなか見る機会が無いものばかりですので、この機会にどうぞ御高覧ください。

 併せて棟方が昭和45年に製作した「西海道棟方板画」のうち復刻した版画5展も展示します。

2021.9.7(火)

 一関博物館から企画展のご案内をいただきました。

「棟方志功展」を前期9月18日(土)〜10月24日(日)まで、後期10月29日(金)〜12月5日(日)までの各期間開催予定とのことです。

 当美術館でも、このホームページの企画展でお知らせしたとおり、一関博物館の企画展に併せて、財団法人棟方志功記念館(青森市)が製作した平成19年から同22年までのポスター14枚と棟方の関連作品等を展示します。

 どうかご期待ください。

2021.8.24(火)

 今朝の新聞で、「愛し愛された大阪画壇の古武士」の見出しで、大阪の日本画家「菅 楯彦」の記事が掲載されていました。

 全然聞いたことのない名前だったので丹念に記事を読むと、なんと文豪の谷崎潤一郎や司馬遼太郎、染色家の龍村平蔵の各氏と関わりがあり、谷崎の「細雪」の装丁を手がけ、司馬とは対談し、さらに菅と名芸妓「八千代」との仲人を龍村が務めたとのことです。

 昭和32年、日本画家初の芸術院賞恩賜賞を受賞していますが、子供の時から苦労し、独学で画風を築き、あの谷崎をして「古武士のようなその風采、その言葉つき、物の言ひぶり、趣味、学殖には何ともいへない味はひがあった」と言わしめています。

 昭和38年9月4日殁。享年85歳。もっと深く調べてみたくなりました。

 

2021.5.30(日)

 このホームページの「千厩の作家」で紹介しています加藤鉄平氏から個展のご案内をいただきました。

 個展名 「Bring me flowers」

 会 期 6月5日(土)〜6月13日(日)

 時 間 9時〜17時

 場 所 千厩町千厩字鳥羽335小野寺家宅・敷地内

 問合せ 080ー6006ー3120

加藤鉄平氏の作品が小野寺家宅及び納屋、木小屋、牧草地、畑、土蔵他に展示予定です。

大変楽しみにしています。どうぞお出かけください。

 

  

2021.5.19(水)

 凄い日本画家がいたものです。

 5月9日のNHK「日曜美術館」で「渡辺省亭(わたなべせいてい)」を取り上げていましたが、その絵の余りの写実描写にびっくり仰天しました。それだけでなく、描かれた花や鳥等花鳥風月に、これまで日本画に感じたことのない生命力が感じ取られました。

 これまで全く知らない画家の名でしたので、今更ながら自分の不明を恥じるのみです。

 番組終了後、早速東京芸大大学美術館で開催中の展覧会(現在休館中)の公式ガイドブック(「渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画」小学館 ¥2,600)を購入(写真参照)して眺めましたが、印刷物であってもその生命力は十分伝わってきます。

 見過ごせない画家がまた一人増えました。

2021.5.15(土)

 当美術館の掲示板に油彩画を展示しました。

 その絵画はさる所から寄贈を受けたのですが、作者、作品名はわかりません。額縁を開けたら中に「勝 芳孝 様 立石一眞」と書いたカードが入っており、油彩画には「KAZ」の署名が入っています。

 立石一眞氏といえば立石電気の創業者(現オムロン株式会社)であり、「勝 芳孝」といえば幕末から明治草創期の立役者「勝 海舟」の養子です。ただし、立石一眞氏が絵画に対する造形が深いということは分かりましたが、油彩画を描いていたという事実は確認できませんでした。

 いずれ真偽は不明ですが、絵自体には不思議な魅力があります。

2020.12.5(土)

 昨日、当美術館の常設展示木工作家の門間三夫さんから、木工作品「アマビエ」(写真左参照)と来年の干支である丑の木工パズル(写真左下参照)を頂戴しました。

 アマビエの材料は紫檀という硬質な木で、それを両面を同じに掘ることはかなりの技術が必要とのことで、まさに門間さんの職人芸が発揮されています。

 

 

 来年の干支である丑のクラフトは、愛らしい表情がなんとも言えません。

 この2つの作品は自宅工房(場所は当ホームページの「千厩の作家」欄を参照)とせんまや酒の蔵交流施設の売店で購入できます。ぜひお求めください。

2020.11.23(月)

 11月21日(土)の午後6時30分から、岩手めんこいテレビの「山・海・漬」というローカル番組で当美術館のことが紹介放映されました。写真はその時の一場面です。

 取材は4日(水)にあり、この日までどのように映るのか正直不安でしたが、映像をにより丁寧に紹介されていて安心しました。なお、再放送は同月25日(水)午後3時30分からということですので、興味のある方はどうぞご覧ください。

 岩手めんこいテレビさん、制作会社の企作工舎の皆さん、ありがとうございました。

2020.10.6(火)

 10月4日から当美術館で開催中の企画展「黒須道哉

魚の木彫」展のことが、5日付けの岩手日日新聞に掲載されました。左の紙面がその記事です。

 昨日は早速北上市や一関、地元千厩の方が見にきてくださいました。話を伺うと、皆さん釣り好きの方々ばかりで、当然ながら魚の姿形は承知しており、その方々から見ても木彫のあまりのリアルさに感心しきりでした。

 なお、1メートルもあるキングサーモンの木彫(写真参照)には、皆さん度肝を抜かれていました。

2020.9.11(金)

 10月10日(土)から2021年1月11日(月)まで、盛岡市中ノ橋通一丁目1−25にあります「もりおか啄木・賢治青春館」において、「金野圭助展 水面の詩」が開催されます。

 同人は東磐井郡摺沢町(現一関市大東町摺沢)出身で、摺沢高校時代には千厩の白石隆一氏の指導を受け、大学卒後、就職と同時に制作活動を中止。退職後64歳で45年ぶりに創作活動を再開し、日展等で通算5度入選し、86歳にして益々ご活躍されております。

 平成28年、萬鉄五郎記念美術館に作品18点が収蔵された記念に蔵ギャラリーで個展が開催され、見に行きましたが、素晴らしい写実の作品の数々でした。

 ぜひお出かけください。

2020.2.27(木)

 北上市の「淳子美術館」さんから「田村晴樹木版画展」のご案内をいただきました。

 淳子美術館は今年開館20周年とのこと、本当におめでとうございます。

 今回の木版画展はその記念企画とのことで大いに期待が膨らみます。 

 なお。会期は3月14日から4月25日で、開館時間は午前11時から午後4時まで、休館日は月、木曜日です。

2020.2.24(月)

 「手塚一夫」という無名の画家が存在していたことをご存知でしょうか!

 この本の著者である「中込忠三」氏が見出し、惜しみない援助を与えて世に知らしめようとしたものの、わずか昭和14年5月に28歳で病死。15年7月に銀材資生堂ギャラリーで遺作展を開催するも、空襲その他の火災でほとんどの作品を焼失するという幻の画家です。

 この本に掲載されている現存する油彩画および白黒の焼失した作品の写真を見る限り、驚くべき力強い作品と見て取れます。

 田中一村のように、ぜひNHKの日曜美術館で発掘して取り上げてくれることを切に望みます。

2019.12.4(水)

 念願だった「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(東京都美術館)と「ゴッホ展」(上野の森美術館)を同時に見てきました。

 まずは「コートールド美術館展」ですが、英国の印象派、ポスト印象派の殿堂である同美術館が改修工事のために、めったに貸し出されることのない巨匠たちの傑作が多数来日し、展示されていました。

 ことにマネの最晩年の傑作である「フォリー=ベルジェールのバー」を鑑賞することができ、感激もひとしおでした。この作品は、約20年ぶりの来日ということで、次の来日まで生きているかどうかわからないため、よく目に焼き付けておきました。

 その足で今度は同じ上野で開催中の「ゴッホ展」を見てきました。

 ゴッホの作品は全部で38作品が展示されていましたが、やはり最晩年の作品が凄い!          ことに「男の肖像」「サン=レミの療養院の庭」「夕暮れの松の木」が印象に残りましたが、何と言っても「糸杉」と「薔薇」が最高で、「糸杉」の圧倒的な迫力感と「薔薇」の澄んだ透明感がことのほか印象に残りました!

 初期から晩年の作品を一通り見て感じたことは、やはりゴッホは死ぬべき時に死んだのだということです。

 他に印象に残った作品としては、カミーユ・ピサロの「ライ麦畑グラット=コックの丘、ポンドワーズ」です。本当に「うまいなぁ!」と思いました。

2019.10.26(土)

 秋田県横手市の「秋田ふるさと村」内にある秋田県立近代美術館で開催中の「若冲と京の美術」展をみてきました。

 京都にある細見美術館のコレクションの一部を展示しています。しかも伊藤若冲の絵も展示と聞いては駆けつけずには入られません。リアルな描写の作品から剽げた作品まで融通無碍な諸作品の中で、特にすばらしいと思った作品が「糸瓜(へちま)群虫図」です。

 岩手から京都の美術館にはなかなか行けませんので、こういう近場での全国の有名美術館が所蔵する作品の展覧会の鑑賞は欠かせません。

2019.10.20(日)

 岩手県出身者として初めて東京美術学校西洋画科(現東京藝術大学)を卒業した故「佐藤醇吉」画伯の油彩画等11点と画伯の息子さんが画伯の油彩画を撮影した写真6点が、出身地である大東町沖田の下沖田公民館(沖田老人クラブ・下沖田いきいきサロン主催)で展示されています(本日まで開催)。

 沖田地区には同画伯の作品が多くあるとのことですが、下沖田地区の個人が所蔵する作品が公開されるのは初めてとのことでした。ただし、作品の傷みが激しいものが何点かあり、早急に修復する必要があると思いますが、個人蔵のためになかなか困難でもあるようです。

 しかし、絶対に後世に残したい作品群です。

2019.10.19(土)

 間違いなく日本の天才画家の一人である関根正二の生誕120年・没後100年を記念して、福島県立美術館で「大正の夭折画家、最大の回顧展」が開催されているので見に行ってきました。

 20歳と2ヶ月の人生の中で、大正4年から8年までの5年間の創作活動で残した名画の数々を全て鑑賞することができました。

 しかも嬉しいことに、関連作家の作品も展示されている中に、やはり夭折した天才画家の一人である村山槐多の作品9点も鑑賞できたのは望外な喜びでした。

 これで入館料1,000円は安い!もっと近ければ何度でも行くのに!それだけ完成度の高い展覧会です。